不動産賃貸の先取特権の被担保債権の範囲(民法315条)
賃借人の財産のすべてを清算する場合には、賃貸人の先取特権は、前期、当期及び次期の賃料その他の債務並びに前期及び当期に生じた損害の賠償債務についてのみ存在する。
【司法書士試験対策条文解説】
「賃借人の財産のすべてを清算する場合」とは、賃借人が破産した場合や、賃借人が法人で解散した場合などを意味しています。
賃借人の財産のすべてを清算する期間を「当期」といいます。
当期の前の期間を「前期」、当期の後の期間を「後期」といいます。
たとえば、賃料が毎月月末に支払う場合ですと、清算を行う月(たとえば、8月)が当期です。
そして、7月が前期で、9月が後期となります。
民法315条は、賃貸人を先取特権によって保護しすぎると、他の債権者が害されるので、先取特権の被担保債権の範囲を制限しているのです。