留置権及び先取特権の規定の準用(民法350条)
第二百九十六条から第三百条まで及び第三百四条の規定は、質権について準用する。
【司法書士試験対策条文解説】
質権に準用されるものを列挙します。
◇不可分性(民296)
◇果実収取権(民297)
質権者は、果実収取権を有し、これを他の債権者に先立って自己の債権の弁済に充当することができます。果実はまず利息に充当し、残余があれば元本に充当します。不動産質権者は収益権を有するので、果実を収取できるのであり、債権の弁済に充当する必要はありません。
◇質物の善管注意義務・質物の使用制限(民298)
質権者は、目的物を善管注意義務をもって保管しなければなりません。原則として設定者の承諾なく質物を使用・賃貸・又は担保に供することができず、これらに違反したときは設定者は質権の消滅を請求することができます。
ただし、「保存に必要な使用」はすることができます。なお、質権者が債務者の承諾を得て質物を第三者に賃貸しても(民350、298)、質権者は間接占有を有しているから質権の対抗力は失わません。
◇必要費等の償還請求権(民299)
質権者は、質物に加えた必要費、有益費を所有者から償還させることができます。
◇被担保債権の消滅時効(民300)
質権の行使は、被担保債権の消滅時効の進行を妨げまえsん。
◇物上代位(民304)
質権にも物上代位が認められます。ですから、目的物が滅失又は損傷した場合には保険金や損害賠償請求権に物上代位することができます。