抵当権の内容(民法369条)
1 抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
2 地上権及び永小作権も、抵当権の目的とすることができる。この場合においては、この章の規定を準用する。
【司法書士試験対策条文解説】
◇抵当権とは
抵当権とは、債務者又は第三者(物上保証人)が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産から、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける担保物権です(民369‐Ⅰ)。
抵当権設定契約の当事者は債権者(抵当権者)と設定者(債務者又は第三者)です。抵当権者は債権者に限られますが、設定者は第三者でもかまいません(物上保証人)。
抵当権は当事者の合意によって設定します(約定担保物権)。質権と異なり、合意のみで成立する「諾成契約」です(目的物の引渡しを要しない)。
目的不動産の占有を設定者(債務者又は第三者)の下に止めてその使用収益に任せ、抵当権者は専ら交換価値のみを支配します。
そして、弁済期に弁済がなされないとき、抵当権者は抵当不動産を強制的に換価処分して、その売却代金から他の一般債権者に優先して弁済を受けることができます(民369)。
◇抵当権の目的物
民法が定める抵当権の目的物は、不動産(土地・建物)、地上権、永小作権です(民369)。
抵当権は占有を伴わないため、その公示は登記(登録)によってなされます。従って目的物は登記・登録制度があるものに限られています。