指名債権を目的とする質権の対抗要件(民法364条)
指名債権を質権の目的としたときは、第四百六十七条の規定に従い、第三債務者に質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。
【司法書士試験対策条文解説】
指名債権とは、貸金債権のような債権者が特定している一般の債権をいいます。この指名債権に質権を設定した場合の対抗要件の話です。
この指名債権質の対抗要件は、債権譲渡の対抗要件(民467)と同じです(民364)。
◇第三債務者に対する対抗要件
たとえば、甲が債権者で、乙が債務者、丙が第三債務者とします。そして甲が、乙の丙に対する債権に質権を設定している場合です。
甲が第三債務者丙に対し質権を対抗するためには、乙から丙に対する質権設定の通知又は丙の承諾が必要となっています。
これは質権設定は乙甲間で行われるので、丙には質権設定のことが不明だからです。
◇第三債務者以外の第三者に対する対抗要件
上記の場合で乙がAからも金を借り、同一債権を二重に質入れした場合の甲とAとの優劣は、丙への通知又は承諾が確定日付を備えたか否かで決まります。