質権者による債権取立て等(民法366条)
1 質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができる。
2 債権の目的物が金銭であるときは、質権者は、自己の債権額に対応する部分に限り、これを取り立てることができる。
3 前項の債権の弁済期が質権者の債権の弁済期前に到来したときは、質権者は、第三債務者にその弁済をすべき金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。
4 債権の目的物が金銭でないときは、質権者は、弁済として受けた物について質権を有する。
【司法書士試験対策条文解説】
債権質権者が優先弁済を受けるには、方法が2つあります。
◇直接取立の方法
質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができます(民366‐Ⅰ)。
質入債権が金銭債権であるときは、質権者は、自己の債権額に対応する部分に限り、これを取り立てることができます(同条‐Ⅱ)。
質入債権の弁済期が、質権者の債権の弁済期前に到来したときは、質権者は第三債務者にその弁済をすべき金額を供託させることができます。
この場合には、質権は、その供託金(債権者の有する供託金還付請求権)について存在することとなります(同条‐Ⅲ)。
質入債権が物の引渡債権など金銭債権で「ないときは、質権者は、弁済として受けた物について質権を有することになります(同条‐Ⅳ)。
その後は引渡しを受けた動産・不動産質権の実行方法により優先弁済を受けます。
◇民事執行法による執行
民事執行法の規定(民執193)に基づき執行することもできます。
質権の存在を証する文書を提出して債権差押命令(民執145)、転付命令(民執159)により優先弁済を受けることができるのです。