質物の占有の回復(民法353条)
動産質権者は、質物の占有を奪われたときは、占有回収の訴えによってのみ、その質物を回復することができる。
【司法書士試験対策条文解説】
動産質権の第三者に対する対抗要件は、目的物の占有(占有の継続)です(民352)。
そこで質権者が質物の占有を失えば、質権を第三者に対抗できないから、質権に基づく返還請求ができません。
ただ、占有を失ったのが第三者に奪われたものであるときは占有回収の訴え(民200)によって占有を回復することができます(民353)。質物を詐取されたり遺失した場合には質物の占有を回復する途がありません。
なお、設定者は第三者ではなく質権設定の当事者なので、質権者が質物の占有を失っても設定者が占有するときは、質権に基づく返還請求ができます。